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2025/01/26 16:39


まずは初めまして、当店はtatazumaiizumaiという山形にあるお店です。

何からしゃべるべきか。

当店はそもそもなぜ生まれたのかというところから説明してみようかと思います。

約10年前、仙台にnariwaiというお店が誕生した。

一つの業(ワザ)に注目してさまざまな物を提案するというコンセプトのもと作られたお店。
必然的に良い仕事をする日本のものが中心になっていった。

その物が持つ見えぬ背景に魅せられ、そしてそれらを提案することがとても楽しかったし
お客様もそれらを楽しんでくれた。

しかし、時代とともにそれらのことはある種『当たり前』になっていった。
これは喜ばしいことだし、我々としても望んでいた世界だったので何も問題はないのだけど
でも、それらの中に『説明が先に行きすぎてモノの魅力が説明に負けてしまっている』と思ってしまうもの
が見受けられるようになった気がした時に

これは望んでいた世界ではなく、単にそれらを利用した消費に過ぎないのではないかという疑念が生まれた。

そんな時にそれらのことを『敢えて説明しない』という意味で『佇まいが良いよね』というワードを
多様するようになっていた。

ただこれは意識的にではなく、後に気がつくことなので潜在的に何かを感じていたのだと思う。

そして、その『佇まい』というワードが自分の中でキーワードになっていき
今とは違う何かを提案するべきなのではないかと感じるようになった。

もちろん、nariwaiというお店もとても大好きだし、今もしっかりとモノを見極め
そしてそれらを支える人たちの良き仕事を伝えることはやめない。

ただ、それらとは反するような気もする『佇まい』というワード。

でも遠くもないとも感じる不思議な感覚。

そんな時に、とあるお二人の助言で『居住い』という言葉も添えてみたら良いのではないかと
提案された時に

少し堅苦しかった思いが急に柔らかくなった感覚があった。

そして、このお店『tatazumaiizumai』は生まれた。


説明不要な佇まいのある物であり、そして日常やそこにあるような居住いを感じる物。
それらが共存するものを提案する、ある種のカオスとでも言えるコンセプト。

それが当店です。

とてもわかりにくい説明ですが、私のこの文を読むよりも是非とも『その物』に触れてほしいと思います。

説明は要らないのですから。